2006.01.01

一年ぶりの乗り鉄

1/1早朝、大阪駅へ。まず、京都へ向かう。
9:03京都発福知山行の電車に乗る。目的は山陰本線全線を2日がかりで走破すること。(だった・・・)

山陰本線は、京都~城崎温泉、伯耆大山~西出雲間のみが電化。後は非電化の幹線であるが、幹線とは名ばかりのローカル線の 寄せ集めみたいな線区で、直通列車は一本もない。区間は京都~幡生(はたぶ)、幡生で山陽本線と合流して下関に至る。 日本最長だった東北本線が盛岡~八戸間の新幹線開業による第3セクター化で分断されてしまったため、 現在、日本最長の線区である。(673.8km)

今日の宿泊地は出雲。翌日は出雲大社へ初詣の後、宍道湖北岸を松江温泉まで走る一畑電鉄に乗る。以前、この付近を通った時、 宍道湖の向こうに遠く霞んで見えた島根半島の山々が妙に旅情をさそったので一度行って見たいと思っていたのだ。
今日は、出雲目指してひたすら列車を乗り継ぐ旅となる。だから、トピックらしいトピックは殆どない。
具体的には11:01福知山。4分のインターバルで城崎温泉行。12:24城崎温泉。54分発浜坂行。13:51浜坂。 14:24浜坂発鳥取行。15:10鳥取。16:09鳥取発西出雲行。出雲市着は18:53である。
所要時間約9時間・・・よ~やるわ・・・もちろん切符は「青春18きっぷ」。
餘部鉄橋
餘部鉄橋から下の町を望む。ほんとは、ここで降りて鉄橋の
写真を撮りたかったのですが、列車時刻の都合でかないませんでした。



僕にしては珍しく、ホテルもネットで予約しておいた。

18:53定刻出雲市着。出雲は想像していたより大きな町だった。駅前にホテルが一杯ある。 居酒屋風の店も結構あって、元旦なのにいずれも営業していた。ちょっと嬉しくなって、予約していたホテルを探す。 ところが・・・。
見あたらない!?しばらくメインストリートを歩いてから、ホテルへ電話する。
なんと、駅から歩くと遠いのでタクシーで来てくれとのこと・・・。
てっきり駅前のつもりでいたのに・・・。大体、僕の宿泊地探しはいつも行き当たりばったりを常としていたので、 たまに予約するとこういうことになる。

あわてて駅に引き返しタクシーに乗る。2メーター程で着いたので歩けないことはないとは思うのだが、どこをどう走ったのか さっぱりわからなかったので明日の出発もタクシーになるだろうな・・・。

ホテルはちょっと郊外にあった。きれいなホテルで1泊朝食付5600円は安い。
部屋に荷物を置いて、外にでる。目の前に居酒屋があり営業していたので早速いってみる。ところが、超満員・・・。 しかたなく別の店を何軒か覗いたが、どこも超満員・・・。結局、ホテルのレストランで夕食となった。不本意ながら・・・。
刺身の盛り合わせ、ぶりカマと、出雲名物割子そばの定食。ビールと熱燗・・・。まあ、居酒屋メニューとさして変わらなかった のでまず満足。
ほろ酔いかげんで部屋に戻り、明日の予定を練る。

前述したとおり、当初は山陰線全線走破を目指していたのだが、宿泊予定にしていた下関は一昨年いってるし、ローカル線で出雲 の山奥に分け入ってみたいとも思ってたので、宍道から木次(きすき)線、芸備線を乗り継いで広島へ抜けるという案を考えて、 結局実施することにした。

ところが、木次線はJR乗りつぶし派(僕は違います)にとっても難関路線で、まるで、乗れるもんなら乗ってみろ! みたいな列車ダイヤで有名な線区である。
広島へ行くためには、木次線終点の備後落合で芸備線に乗り継ぐのだが、起点の宍道からの直通列車は宍道11:09発の 1447D列車ただ一本だけ!

当初の山陰線走破と同時に考えていた一畑電鉄で宍道湖の北岸を走って松江まで行くという予定と、出雲大社へ初詣にいくという 予定は変えたくなかったので、いろいろ時間をこねくり回したのだが、11:09発の木次線直通列車に間に合わせるためには、 10:37出雲市発の列車か、松江10:41発の列車に乗らなければならない。

はやい話、一畑電車で宍道湖北岸走破か出雲大社参詣のどちらかを諦めるしかなくなってしまった。
出雲まで来て、しかも一泊して出雲大社に詣でなかったらバチがあたりそうだったので、(しかも、お正月!!)結局、 北岸走破を諦めることにした。
それでも、一縷の望みを託してできるだけ早くホテルをチェックアウトすることにした。悪あがきだネ。
こんなとき駅から遠いホテルが恨めしい・・・。
奥出雲の山々
ホテルの部屋から奥出雲を望む。



1/2、8:10ホテルをチェックアウト。タクシーで電鉄出雲市駅へ、出雲大社への鉄道アクセスは、JR大社線なき今、 一畑電鉄の大社線が唯一で、駅から徒歩10分程で出雲大社へ行ける。

8:37発の電車で出雲大社へ。出雲大社駅について参拝後、北岸走破に間に合いそうな帰りの時刻を確認する。 9:56、これしかなかった・・。
普段でさえ、地方の小私鉄・・・列車本数が少ないのに、お正月ダイヤでさらに少なくなっている。
(出雲大社へ行くには、出雲市駅からだと川跡(かわと)駅で大社線に乗り換える。ここでの乗り換えダイヤは絶妙で、出雲大社行、 本線の松江しんじ湖温泉行、出雲市行の3列車が同時につくようになっているのだが・・・。)
これで、宍道湖北岸走破の望みは完全に潰えた・・・。次回の楽しみにとっておこう・・・。
一畑電鉄
一畑電鉄の電車 その1
もと、京王電鉄の車両(電鉄出雲市駅)

一畑電鉄
一畑電鉄の電車 その2
もと、南海電鉄の車両(川跡駅)

一畑電鉄
出雲大社駅に入線する
電車。これももと京王の車両です。

出雲大社
風情のある出雲大社駅舎

出雲大社
出雲大社



出雲大社で縁結びの願をかけ(え??)、あわただしく9:56の電車で出雲市へ戻る。

10:37米子行列車で、2分遅れの11:01宍道着。木次線11:09発備後落合行きに乗る。 ところが、この列車、出雲横田止めだった!!

そして、これからめったにない体験をすることになる。出雲横田は木次と並んで木次線の中心駅なのだが、ここから先は代替手段 で備後落合に行くことになったのだ。
この列車の運転士(この列車はワンマン車)が、出雲横田以降に行く客が何名いるか聞き取りに来た。結局8名ほどが、 僕も含めて該当者だった。

定刻に列車は出発。「ヤマタのオロチ」伝説や、宮崎駿のアニメ・もののけ姫の舞台ともなった奥出雲へ分け入ってゆく。
ぐんぐん高度が上がる。上がるにつれて雪が深くなってくる。列車はディーゼルエンジンを目一杯ふかして登っていく。

定刻の12:57出雲横田着。ここからの代替手段は?なんと乗合タクシーだったのだ。この先、木次線は想定外の大雪で不通に なっていたのである。
駅を出るとタクシーが待っていた。(運転手は若い女性。しかもハッとするような美人!!←ホント!!) JRの運転士も同乗する。
列車の代替輸送に乗合タクシー1台でことたりるというのは、いかにこの線の乗客が少ないかよくわかるネ。

タクシーは定刻?出発。このタクシーは木次線のダイヤとおり、つまり本来走るべき1447D列車のダイヤ通り走る。 駅にもひとつひとつ停車。
出雲横田以降の木次線の様子は写真の通り・・・。

木次線・八川駅
出雲横田の隣の八川駅。
完全に雪で埋まっている。ここまでラッセル
したけど、あきらめた・・・という感じです。

木次線・油木駅
油木駅。1m位の雪で埋まっています。

木次線・油木駅
同じく油木駅。写真ではわからないけど、前が
霞む程雪が降りしきってました。



以前、鉄道は雪に強いと書いたが、ケースバイケースだね。木次線のような閑散路線は、除雪しても列車が通らないからすぐ線路は 雪に埋まる。
道路はライフラインとして、除雪が行き届いている。
しかも、山岳地帯では、鉄道は勾配を緩やかにするためループ線だのスイッチバックだので勾配をゆるやかにするため大きく迂回 ルートをとる。
何しろ鉄道は坂道に弱い。車は勾配に強いから山を一気に上り下りする。結果的にこのような場所では、混みさえしなければ 車の方が圧倒的に速い。
いくら、鉄の僕でも今回は車のありがたさを実感・・・悔しいけど・・。

車はひとつひとつ駅に寄りながら列車の時刻表どおり進む。ところが出雲(島根県)側から備後(広島県)側への分水嶺を越えると にわかに道路の様子が違ってきた。
島根県側の道路は除雪が行き届いていたのだが、広島県側は中途半端な除雪しかしておらず。道路の雪がアイスバーン状になった まま放置されている。
こんな道、僕なら怖くて絶対運転できない。タイヤが空転しているのが体で感じられる程なのだ・・・。
しかし、この美人ドライバー、一向に動じない・・・。しかも、おそるおそる走っている一般車を次々追い抜いてゆく・・・。 さすが、プロドライバーである。冷静に車をコントロールしていたネ。たいしたもんです・・・。
頼もしかった・・・。

車は定刻(なんか、変だけど)通り備後落合に着く。
しかし、木次線は甘くなかったネ・・・。僕のような乗り鉄見習なんか全線走破など10年早いというばかりに完乗を拒まれて しまった。

木次線の白眉は出雲坂根以降備後落合まで。まさしく不通になっている区間。
出雲坂根には有名な3段スイッチバックがある。ここを通りたかったのだが残念無念。

木次線にはもう1つ名物がある。出雲横田の一つ手前に亀嵩(かめだけ)という駅がある。ここの駅舎はおソバ屋さんなのだ。 通称「駅長そば」。出雲そばの本場であるから味は保証付きだそうだ。宍道駅かどっかで電話注文したらホームまで持ってきて くれる。

実は乗客の一人にこのソバと木次線完乗を目的に千葉から来た若者がいた。ところが店は休み。 木次線も不通ということで何れも果たせずボヤいていた。
別の乗客は、不通になっていることを承知で駅の写真を撮りに来ていた。その乗客が、件の若者に「めったにない経験をしたんだ からいいじゃないですか」と慰めていた・・・。

備後落合では、バスが待っていて、芸備線・備後庄原まで運ばれる。備後落合で接続する芸備線(新見~広島)もこの区間が不通 になっていたのだ。
芸備線・備後庄原駅
備後庄原でやっと鉄道に戻る。



こんな感じで、出雲から広島へ抜けたのだが、広島着時刻は時刻表通り・・・JRというか日本の鉄道の定刻発着への執念は半端 じゃないと実感。

広島駅近くのホテルにチェックイン。2日目の旅が終わる。
宍道湖北岸走破や、木次線走破はいずれも失敗したけど、めったにない面白い経験をしたのでよしとしよう。